ドバトについて
ハト目は、全世界で59属約300種程度とされ、特に熱帯地方とりわけ東南アジアからオーストラリアにかけて最も多くの種が生息しています。 ドバトはイギリス海岸からインド、スリランカ、ビルマ、海南島にかけて分布する野性のカワラバトを人間が飼育し家畜化たもので、半野性化しているものが多いです。 家畜化の時期は紀元前3,000年頃とされ、最初の目的は手頃なタンパク資源としての食用でした。 その後、帰巣性の強い個体を選択交配して“伝書鳩等”が作り出されました。 日本へは江戸時代に渡来したものとされています。
繁殖と営巣
ドバトは生後約6ヶ月頃から性的に発情して繁殖期に入ります。本種は、1夫1婦性が強く、事故などで相手 が欠落しない限り生涯生活をともにするといわれています。
ドバトは性欲が強く朝の採食の終了時から昼過ぎにかけて、1日に数回から10数回も交尾を行います。1年中で最も旺盛な発情期は春ですが、7月上旬から繁殖能力は下降し、8月、9月には通常繁殖を休止します。また春ほどではないが秋にも発情します。
営巣場所は、野生のカワラバトが海岸の岩の多い絶壁などを好む性質を受け継いで、神社・ビル・工場 橋梁等の比較的広くて雨水のあたらぬ場所です。 産卵は交尾後4~5日で、通常2卵を産みますがまれに1卵のこともあります。